ハーレーは2014年6月に電動バイクである「Project LiveWire」という新モデルを発表しました。そのスペックは3相電気式モーターを採用し、最高出力は74馬力、最大トルクは5.2Kb-m、速度は約147Km/hでした。このオートバイはリチウムイオン電池を採用していて、充電時間は3.5時間、走行が可能な距離は100Km以上と言われていました。
このモデルでも、2015年に開催されたマレーシアでの試乗会では「のけぞるような加速」が得られると評判になりました。
最近の発表では、2019年8月に「Project LiveWire」を進化させたモデルがリリースされました。市販品としてのスペックはまだ明らかになっていませんが、公開された画像を見るとフロントブレーキはシングルからダブルになっている様子がわかり、ブレーキング性能が向上していることがうかがえます。
その一方、基本となるエンジンの三相モーターを縦置きにして、出力軸をベベルギヤで90度向きを変えるという駆動システムは過去モデルを踏襲しています。また、フロント部分には引きにカウルが装着されています。
ハーレーとしては、2022年を一つの目標として、もっと軽く、もっと小さく、もっと入手しやすいラインアップ展開をすることを明らかにしています。すでにデザインスケッチなどが公開されていて、新水冷エンジンが搭載された「アドベンチャー」や「ストリートファイター」など以外に、電動バイクという選択肢も増えてきそうです。特に、アジアメーカーと提携計画があり、アジア市場向けに250cc〜500cc程度の小排気量のモデルを開発することも発表されています。
ハーレーの電動バイクの登場は、ライダーを助けてくれます。それは、これまでのライダーはアクセル操作・クラッチ操作などクリティカルな操作を求められていましたが、電動バイクの登場によりクラッチもギアチェンジもない、アクセルをひねるだけの快適なライディング環境が手に入るからです。